こんにちは、デザイナーとして生き抜くヒントなどをブログで発信している楽大舎です。
名言をデザイン化するプロジェクト「コトバグラフィー」。
「コトバグラフィー」とは…、名言を残した人のイメージとその名言を組み合わせてデザインしていくモノです。今回は唯一無二のパンクロッカー、甲本ヒロト氏の名言をコトバグラフィー化しました。
唯一無二のパンクロッカー
♪ドブネズミみたいに〜の歌い出しで始まる「リンダリンダ」でブルーハーツのボーカルとしてデビューを果たした甲本氏。
その風貌と音楽を通して感情をストレートに表現するパンクロッカーとして当時17才の私には衝撃だった事を今だに覚えています。
そこで、彼の音楽に刺さった一人として今回は甲本ヒロト氏の名言をグラフィック化してみました。彼の温度感には届きませんが、私なりの当時の衝撃を表現してみましたので最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
当時17才の私の心になぜ彼らの音楽が刺さったのか!?少し考察してみました。
彼らの刺激的なサウンドとビジュアル、何者にも属していない感じ、そしてどこか文学的な歌詞…などなどはもちろんなんですが、今となって考えると程よい緊張感だったように感じます。
70年代半ばの「セックスピストルズ」以降のパンクバンド、日本では「アナーキー」などは緊張感がすごく、若者には刺激的だったように感じます。私も彼らの音楽に熱狂していたひとりでした。悪ガキどもがギターで世の中変えてやる的な感じに刺さっていたんだと思います。
そんな中、当時の音楽番組「夜のヒットスタジオ」でリンダリンダを演奏したブルーハーツを見て他のパンクバンドとは違う丁度いい緊張感を感じました。
これが私とブルーハーツとの出会いで、以降ブルーハーツ後のバンドに至るまで追い続けています。
追い続ける中で知った彼の生い立ち的なものが曲に反映されているんだと思うようになり、より好きになっています。
そして、その真面目さに彼の本質があるのかもしれません。
甲本氏の事をここで私が語るよりもいろんな検索ワードで調べて見てください。彼の思想を感じつ事で一層彼らの音楽を楽しめますよ。
それでは、今回の名言はこちらです。
楽しいと楽は対極だよ。楽しいことがしたいなら,楽はしちゃダメだと思うよ。
哲学的な言葉です。もしかしたら仏教的かも…。
この言葉にも彼の教養を感じます。
確かにその通りで、何かを決めなければいけない時「こっちの方が楽そう」という判断基準をすると、その先にもっと大変な事が待っていたりします。
なんなんでしょうかね。この法則みたいな現象。
私の50数年の人生もこの繰り返しです。
そして、「楽しいことがしたいなら,楽はしちゃダメだと思うよ。」
はい。そうです。そうでした。
ギターを弾きたいと思っても練習を楽していたら自分の表現したい音や演奏はできない。楽しめない。ということになってしまう。
スポーツだってそう。仕事だってそう。
のちに、彼が言っていた「やりたい事をやるために、やらなければいけない事がある」という言葉にも繋がっていると思う。
そう、彼の魅力の一つはブレない事。
ただ、わかっていてもなかなか実践できない私だからこそ刺さった名言です。
デザインコンセプトは「丁度良い緊張感」です。
彼らの音楽、風貌は一見すごく刺激的で緊張を生み出しそうですが、一言喋ったり歌い出すとその緊張感が丁度よくなります。
その感覚をわかりやすいパンクのイメージを取り込み甲本氏が歌った「ドブネズミみたいに美しく生きたい」をデザイン化しました。
加工の技法は下記のブログで紹介しています。
偉人の名言をデザインする「コトバグラフィー」三島由紀夫編
80年代パンクデザインの作り方
初老パンクバンド THE CLUTCH 待望のデビュー!?
パンク風タイポグラフィーの作り方
ぜひ、お試しください。