こんにちは。
グラフィックデザインを中心にフリーランスデザイナーとして活動している楽大舎【らくだいしゃ】です。
今回は人間力のある偉人達の名言をデザイン化する実験として「コトバグラフィー」というカテゴリーを作り言葉の持つ温度感や切れ味をデザインしていきたいと思います。

コトバグラフィーとは…

文字をデザインする「タイポグラフィー」と「言葉」を掛け合わせた造語です。
言葉には、発言した人の人間力や背景・思想により伝わり方や温度感が変わります。その違いをデザインでその言葉の持つメッセージ性なりを醸成していくという試みです。
従来ある「タイポグラフィー」をより温度感が伝わるデザインにするという位置付けです。そして、一日一名言をツイッターとnoteで発信してそのまとめと総括をこのブログで行います。
最後のブログでは、まとめビジュアルの切り口や、そこで使われているデザインテクニックの紹介などをしていきます。

第一回目は、三島由紀夫氏の名言に挑戦です。

三島氏とは…を語れるほどの知識や考察もできていませんので、「三島由紀夫」で検索すると様々な視点からの三島由紀夫を見ることができますので貴方なりの三島由紀夫像ができると思います。
私の三島由紀夫像は「武道家」です。出会いが三島氏が解説する「葉隠」だったからかもしれません。そして、映画「三島由紀夫vs東大全共闘50年の真実」と繋がってるいきました。映画の中では言葉と言葉がぶつかり合い、またその言葉を発する人の気勢や気構えがスクリーン越しでも感じられ張り詰めた緊張感が感じられました。
その中に一人立ち言葉を発する三島氏。時に感情的な相手の言葉に対しても体を裁くことなくいなす。まさに真剣勝負を見させてもらいました。
そこで、三島氏にキャッチコピーを設定。このキャッチコピーをデザインコンセプトとして展開しました。

キャッチコピー&コンセプトは…

鎬、切る。言葉を刀の様に扱う男

相手の言葉を受け止め、時に鎬(しのぐ)。そして、信念の元に切る。
そんな気構えを三島氏に感じ取りつけたキャッチコピーです。

三島由紀夫〜名言.1

善意も、無心も、十分人を殺すことのできる刃物である。

三島由紀夫〜名言.2

裏切りは、かならずしも悪人と善人のあひだでおこるとはかぎらない。

三島由紀夫〜名言.3

男の虚栄心は、虚栄心がないやうに見せかけることである。

三島由紀夫〜名言.4

「強み」とは何か。知恵に流されぬことである。分別に溺れないことである。

三島由紀夫〜名言.5

嫉妬こそ生きる力だ。

まとめたビジュアル

三島由紀夫氏の命への緊張感をデザイン化しました。

デザインテクニックを紹介します。

今回使っているテクニックは文字の汚し方と崩し方です。
作業的には単純ですのでぜひトライして見てください。

➃は全面オブジェクトで型抜きを実行すると汚れた感じになります。
今回のデザインの基本はこれだけです。バランス等は数をこなせば自然に身につきますので、お試しください。

まとめ

私なりの解釈の三島由紀夫像をデザインしてみました。
彼の人間力をデザインする上で自分の人間力の弱さを痛感しました。
デザインも人間としても鍛錬を続けていきたいと思います。

次回は建築家 安藤忠雄氏の名言に挑戦します!