こんにちは。
グラフィックデザインを中心にフリーランスデザイナーとして活動している楽大舎【らくだいしゃ】です。
このブログでは、デザインを生業として27年間生き抜いてきた中で修得したデザイナーとして生き抜くちょっとしたテクニックを紹介していきます。
デザインのスキルを上げたい方に是非!ご覧いただき実践していただきたい内容となっています。

日本の夏の風物詩。夏の甲子園、高校野球の季節がやってきました。
選手・関係者はコロナという感染症との戦いも大変だと思いますが、なんとか試合が成立し出場される高校生達が全力でプレーできることを心より祈っております。

そこで、今回は高校野球ファンの私がユニフォームの題字デザインに注目してみました。各学校ともそれぞれによく考えられた題字でプレー同様インパクトを残せています。
そんな題字のデザインの作り方をご紹介したいと思います。

スポーツにとどまらず様々なシーンなどで使える考え方と方法だと思いますので、どうぞ最後までお付き合いください。

では、始めて行きます!

今回の考え方、制作方法を順を追って紹介するのに架空の案件を用意しました。
この案件をデザインしていく事で完成までを紹介していきます。

架空案件/金満私立高校野球部のユニフォームに入れる校名の題字&マークデザイン

●クライアント:私立帝王学高等学校
●依頼内容:私立帝王学高等学校とは、親が億万長者の子供達が「帝王学」を学ぶ学校。
いずれ大量の遺産を相続する者として、その遺産を食い潰さないための「帝王学」を学問として学びその時に備える学校である。
そんな学校の野球部は日本全国から優秀な選手をスカウトして、一流の監督の元、最新の練習環境において成長著しい注目校となっている。
そこで、さらに甲子園を目指し、ユニフォームを一新するのに伴い題字&マークのデザインも一新することになった。
そのデザインを考案するのが今回の案件となる。

強豪校のユニフォーム

そこで、強豪校のユニフォームを少し考察してみた。
大きく分けると、漢字表記パターンとローマ字表記パターンがある。
その中でも、漢字のパターンでは力強い印象を与える手書き風の題字やシンボリックにバランスをとった題字などが多く見られる。
ローマ字パターンにおいても、カリグラフィー的な装飾を絡めた動きのある題字やアーチ状にしたり、文字自体にエレメントを加えオリジナリティーを出したりとどれも上手く考えられています。

依頼主からのヒアリングと上記の現状を踏まえ、コンセプトを設定

自信と品格。錆びないデザイン。

帝王学を学ぶ者たるは自信と品格を身につけなければいけません。そんな校風を表すデザインを考案し、時間が過ぎても錆びる事のないイメージ発信をして行きます。
また、選手や応援する生徒・保護者が誇りに持てるデザインでなければいけないと考えてデザインを進めて行きます。

独自のエレメントを加え独自性を出す。

ベーシックで少しクラシカルな雰囲気を感じるモリサワの書体DIN Condensed-Rを選択。
この書体をベースに独自のエレメントを加えオリジナリティーを出しクラシカルなイメージをより引き立たせて行きます。
また、色は品格のある紺とゴールドの2色にて展開して行きます。

日本語表記も考え方は同じです。
日本語の美しさ=品格が強調されているモリサワのA P-OTF 秀英横太明朝 StdN-Mをベース書体として独自のエレメントを追加したり文字の太さを調整してデザインしています。

クラシカルなイメージのマークを考案

TEIOの「T」とGAKUの「G」を組み合わせて鋭角なラインを強調する事でクラシカルなイメージに仕上げました。
王冠は「帝王」をイメージさるアイコンとしてメークに組み込んでいます。
色はゴールドとし、縁を紺とします。題字と逆の配色とします。

完成

今回作った題字&マークをユニフォーム上に落とし込んで完成です。

題字デザインの作り方いろいろ。

その他にも様々な題字デザインの作り方を下記にて無料公開中です。
ぜひ、ご覧ください!