こんにちは。
グラフィックデザインを中心にフリーランスデザイナーとして活動している楽大舎【らくだいしゃ】です。
このブログでは、デザインを生業として27年間生き抜いてきた中で修得したデザイナーとして生き抜くちょっとしたテクニックを紹介していきます。
デザインのスキルを上げたい方に是非!ご覧いただき実践していただきたい内容となっています。
空気感を捉えた、秀悦な題字デザイン
令和のコンプライアンスでは考えられないレベルの面白い番組があった80年代。
その中でも、未確認飛行物体・未確認生物を追った番組は世の子供に止まらず大人たちにも熱狂的に指示されていました。
内容は至って単純。ジャングルの中を猿人を探し歩いたり、みんなでUFOを呼んだりなどなど…という「ドキュメント風冒険コントバラエティー」番組です。
そんな番組のタイトル題字はどれも番組の空気感を的確に伝える役割を果たしていました。そこで、今回は80年代のドキュメント風バラエティー番組のタイトル題字の作り方を紹介していきます。
テレビが作り手と見る側が絶妙な距離感で成立していた時代を象徴する番組の題字デザインの作り方として、令和のデザイナーが身につけても面白いスキルだと思います。
まずは、架空の案件を設定してその案件のデザインをすることで作り方を順を追ってお伝えしていこうと思います。
どうぞ、最後までお付き合いください!
架空案件:番組タイトルの題字デザイン
題字:森の番人ゴーゴリアンは実在した!!
●クライアント:某TV局
●依頼内容:火曜夜8時放送の番組タイトルデザイン
●タイトル名:森の番人ゴーゴリアンは実在した!!
●番組内容:無計画な森林伐採、その逆の放置された森。どちらも森の死を早めている。そんな森を守っているという未知の生物「ゴーゴリアン」の目撃情報をキャッチ。
そこで、肉体派俳優を隊長とした「ゴーゴリアン」捜索隊を結成!
アマゾンの森で行う「ゴーゴリアン」捜索の模様を伝える、ドキュメント風冒険コントバラエティーである。
森の番人「ゴーゴリアン」。はたして、森を守る妖精か、それとも森を壊す人を地獄へ導く番人か!?火曜日夜8時放送決定!!
それでは、始めていきましょう!
レタリングスキルがなくても大丈夫!
まずは、ベースとなる書体を複数ベタ打ちして検証します。
決めた書体をY100%に色変換して、ペンツールを使い大胆にトレースしていきます。次に調整をしますので思い切ってペンツールを走らせましょう!この時にペンツールを細かくパスを作っていくと調整も細かく出来ます。
この作業を全ての文字で行なってください。
バランスの微調整
ペンツールでトレースした題字をダイレクト選択ツールを使い微調整していきます。
書体自体がフォントデザイナーがバランスよく作っているので調整のさじ加減が重要です。ポイントは一文字の中で太い部分と細い部分を作り強弱をつけることです。
必要に応じて、各文字にこの作業を加えてください。
これがベースの題字となります。
さらに、手を加えることで番組の空気感を演出していきます。
ベースの題字を汚していきます
ベースとなる題字のエッジ部分を削ったり、文字にキズを付けたり等の加工を加えて臨場感を出していきます。
動きと色を付けて完成です!
文字に強弱をつけたり、角度をつけたりする事で更に臨場感や緊張感を出し、番組への期待感を高め流とともに、番組の空気感をビジュアル化して発信していきます。
今回は見る人を興奮させる赤を題字色としました。また、TV画面はRGBですので赤が見にくくなる事を防ぐために黒ブチとしました。
まとめ
今回は番組内容を伝えるためにチープさの中に緊張感を持たせた題字デザインの作り方を紹介しました。
レタリングスキルがなくてもAdobeイラストレーターが使えれば再現できるテクニックとなっております。
ぜひ、トライしてみてください!!