こんにちは。
グラフィックデザインを中心にフリーランスデザイナーとして活動している楽大舎【らくだいしゃ】です。

このブログでは、デザインを生業として25年間生き抜いてきた中で修得したデザイナーとして生き抜くちょっとしたテクニックを紹介していきます。

今回紹介するのは、新聞広告の入稿データの注意点と対策方法です。

今回紹介するテクニックを覚えておくと便利な方
●アドビのイラストレーターをお使いの方
●若手のグラフィックデザイナーの方
●グラフィックデザイナー志望の学生の方
●独学でグラフィックデザインを副業としている方
●デザインのスキルを増やしたい方

総インキ量に注意です!

グラフィックデザイナーは様々な媒体のデザインを依頼されます。
印刷物であってもポスターやチラシ、雑誌やカタログなどなど…多岐に渡ります。その中でも、要注意は新聞広告です。
基本的には通常の印刷物と変わらないのですが、大きく違うのが総インキ量です。ご承知の通り、印刷物はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)4色の掛け合わせで表現してます。一般的な印刷物の総インキ量は300%を超えて入稿していますが、新聞ではおおむね240〜260%程度で入稿データを作らないと入稿時にNGになってしまいます。
これは、印刷する紙によって乾燥やにじみなどを防ぐために設定されています。新聞の様な紙質だと総インキ量が多いとにじんでしまうという訳です。
写真を使ったデザインの時に総インキ量オーバーでNGになるケースがほとんどですので、Photoshopでの設定を紹介します。

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【Photoshopカラー設定】→【CMYK内の「カスタム」】をクリック→【色分解オプションを240】→OK。
新聞原稿制作の作業が終わったら元の設定に戻します。
また、各新聞社ごとに設定された数値がありますので、事前に確認しておく事をお勧めします。
その他にも、新聞社によってはカラープロファイルを配布しているところもあります。この場合は、【Photoshopカラー設定】で配布されているカラープロファイルを選択すれば指定の総インキ量になります。

入稿データN-PDFファイルの作成

新聞広告を制作する際は事前に、Adobe PDFプリセットとAcrobat用プリフライトプロファイルを日本広告業協会の下記WEBサイトからをダウンロードしてください。使い方なども非常に丁寧に書かれているPDFの「新聞広告デジタル制作ガイドN-PDF ver.1.2(2019)」がありますのでここでは省略させていただきます。必読です!
https://www.jaaa.ne.jp/2012/06/n_pdf/

一般社団法人 日本広告業協会

まとめ

今回は私の経験上、新聞入稿の際に一番多かったNGの総インキ量についてお話させていただきました。このブログでお伝えした内容と新聞広告デジタル制作ガイド&Adobe PDFプリセットとAcrobat用プリフライトプロファイルを入手して準備しておけば新聞広告の入稿時に困らないと思います。
様々な制約の中で効果的なデザインを考えるのも、デザイナーの腕の見せ所ですね。